携帯用空気清浄機「エアサプライ」を販売する大作商事株式会社に関する公取委への告発内容


■ 不当表示と思われる行為の具体的な様態,時期,場所,その他の事実について
1.表示媒体
テレビショッピング、ホームページ、各種雑誌取材記事など
2.表示時期
5年以上前から上記媒体にて現在も継続
3.表示が行われた場所
テレビショッピング、ホームページ、各種雑誌取材記事など
4.表示の内容
輸入販売している商品、携帯用空気清浄機「エアサプライ」について、
・花粉・タバコの煙・病原菌・カビ・ハウスダスト・ウイルス等の有害物質の95%を除去することが可能(添付資料)
・バクテリア除去実験では95%の除去率
・エアサプライが置かれた容器には全く煙が残りません(実験映像・画像)
・常に安全で新鮮な空気を提供します
・煙草の煙が充満している喫茶店で使える
・傍でごほごほ咳をされても大丈夫(テレビショップでの発言)
5.表示から受けた印象
この商品を使えば、どんなに空気が汚れていても、花粉・タバコの煙・病原菌・カビ・ハウスダスト・ウイルス等の有害物質が除去されて、安全で新鮮な空気が吸える。
6.実際にはどうか
・95%が除去されたとする実験データは、米国UCLA、シンシナティ大学等の実験であるが、これは粒子サイズを調整したエアゾール試験によるものであって、花粉・タバコの煙・病原菌・カビ・ハウスダスト・ウイルス等を使用したものではなく、推測したものに過ぎず、広告で表示しているようなこれらの物質が除去されたとする直接のデータはない。テレビショッピングでは山のような根拠となるデータがあると発言しているが、消費者を惑わせている。
・例え推測が正しいとしても、ウイルス粒子のサイズは0.02〜0.03ミクロンなので、除去できないことになる。
・「エアサプライが置かれた容器には全く煙が残りません」といっているが、実際には容器内側に付着しており、比較実験の対照としている容器でも内部に循環気流を生じさせなければ、評価可能な実験とならず、この商品を使わなくても循環させるだけで容器内側に煙が付着して煙が消えていく可能性もある。また、容器内側に付着するなら、実際の使用場面において使用者がその粒子を吸入する可能性があり、謳っている効能とは異なることになる。
・「有害物質の95%を除去」と言っているが、たとえば、タバコ煙有害物質の9割はガス成分であり、このガス成分は本製品では除去できず、メーカー自身もこの事実を認識しているが、全く触れていない。


→公取委の処理結果(独占禁止法第45条3項にもとづく通知)2007年8月9日付