BMJ 2000;321:333-337 ( 5 August )
Effect of restrictions on smoking at home, at school, and in public places
on teenage smoking: cross sectional study
目 的: 家庭、学校、および公共の場における喫煙制限の程度と、学校生徒における喫煙開始および継続喫煙率との関係を明らかにする。
デザイン: 公共の場における喫煙制限の程度に関する種々の記録を統合して横断的に調査。
設 定: 合衆国。
参 加 者: 17,287名のハイスクール生徒。
主なアウトカム測定:喫煙開始に関する5ポイントスケール;過去30日間の喫煙状況。
結 果:
家庭内喫煙に関するより制限的な申し合わせは、生徒の喫煙開始ステージがより若いこと(p<0.05)、および過去30日間の喫煙率がより低いこと(オッズ比
0.79、95% 信頼区間0.67〜0.91、P<0.001)に関連してした。これらの知見は親が喫煙者である場合にも当てはまった。公共の場における喫煙制限がより徹底されているところでは、喫煙開始ステージがより若く(p<0.05)、過去30日間の喫煙率はより低かった(0.91、0.83〜0.99、P=0.03)。学校内の喫煙禁止令は、ティーンエイジャーから見てほとんどないし全ての生徒がルールに従っていると受け取ったかどうかで測定した「強制的に運用された場合」に限り、喫煙開始ステージがより若いこと(0.89、0.85〜0.99、P<0.05)、および過去30日間の喫煙率がより低いこと(0.86、0.77〜0.94、P<0.001)に関連してした。
結 論:
これらの知見は、家庭における喫煙の制限、より広い公共の場における喫煙禁止条例、および学校内喫煙の厳格な運用がティーンエイジ喫煙を減少せしめる可能性を示唆している。
(訳:金沢大学医学部附属病院 総合診療部 野村英樹医師)