生活環境研究所(千葉県)の空気清浄機の広告に対して、公取委が警告処分
2003/12/25

 生活環境研究所が販売する空気清浄機「アイクリーン」について、ホームページやパンフレットに、除去できない一酸化炭素についてあたかも除去できるかのように記載していたこと、タバコ煙有害物質が除去できないのに受動喫煙対策に使用できるかのように広告していたことに関して、公正取引委員会は、景品表示法違反のおそれがあるとして、警告処分を行った。12月22日の申告者宛て通知書で明らかになった。この問題に関しての警告処分は1年前のトルネックスに続いて2社目である。受動喫煙の害が叫ばれる中、消費者心理に漬け込んだ悪質な行為である。受動喫煙対策として空気清浄機を各方面に宣伝販売しているメーカーはまだ他にもあり、メーカーのモラルが問われる。  共同通信ニュース速報記事はこちら(2003/12/26)
 受動喫煙対策には、人事院などが推奨している全面禁煙がもっとも有効でお金がかからない。わざわざ分煙施設をつくるのはよほどお金が余っているところだけである。万が一、分煙施設を設置している公共機関があれば、要した公金は全額返還し、建物内は禁煙とすべきである。

公取委の通知書(2003年12月22日付) ※公取委から公表許諾済

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問題のホームページ部分と修正後の状態

・受動喫煙の害が防げるかのような表記をしていたが、この部分を削除し、一酸化炭素が除去できないことを明記(赤線部分)。
修正前 修正後

※一酸化炭素は大変危険ですので、「時々換気」ではなく、「常時換気」しなければならない。そして十分な換気をすれば空気清浄機は不要である。さらに禁煙にすれば換気も不要、費用はゼロ。


・タバコの「粒子状物質」と「ガス状物質」が両方とも除去できると断言していたが、この部分(赤枠部分)を削除。
修正前 修正後

※一酸化炭素が除去できなくともクリーンルームにできるという宣伝文句が妥当かどうかはまだ議論の余地がある。

上記の他、「一酸化炭素は除去できません」という表記を数箇所追加している。
現在の当該ホームページはこちら → 生活環境研究所空気清浄機HP

私が生活環境研究所に送ったメールの回答の中で、彼らは「一酸化炭素については、アイクリーン・アブソルートで検知管による簡単なテストを弊社で行いましたが、除去できました。」と言っており、何も知らない人はこの回答を見て一酸化炭素も除去できると思うだろう。しかし、実際には一酸化炭素については除去能力はなく素通りしている。消費者を騙すこのようなやり方は許せない。

タバコと空気清浄機問題HP